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出光興産株式会社様

出光興産株式会社(以下、出光興産)では、大量の給与支払報告書の申告に電子データでの提出が義務化されたことを契機として、株式会社ワークスアプリケーションズのCOMPANYのデータが利用できるNTTデータの電子申告ソリューションを利用した電子申告(eLTAX)を導入した。それまでの書面での申告では大きな負担となっていた給与支払報告書の申告業務を大幅に効率化し、コスト削減を実現した。

お客様導入事例パンフレット(出光興産株式会社様)

導入の背景

2014年1月からの大量の地方税給与支払報告書の電子データでの提出義務化をきっかけに、地方税の給与支払報告書の申告業務での電子申告の導入の検討をはじめた。2013年11月に、自治体が住民税の電子申告に100%対応したことも、電子申告(eLTAX)導入の判断の要因として大きい。

課題

出光興産株式会社 人事部 福祉課長 平野 亮氏

出光興産株式会社
人事部 福祉課長
平野 亮氏

従来、地方税給与支払報告書の申告は、明細件数が多い自治体のみ電子媒体を利用して提出しており、それ以外の自治体は書面で提出していた。申告データは、情報システム部が株式会社ワークスアプリケーションズのCOMPANYで作成し、人事部が2名で5日間をかけて確認を行っていた。申告書の印刷は外部の印刷業者へ委託し、印刷された申告書を臨時派遣社員4名で5日間かけて市区町村毎に仕分け・封入封緘し、発送をしていた。

5月の税額通知の反映では、市区町村から書面で通知された税額決定通知を、社員と派遣社員5名(臨時含む)の6名5日間で入力作業を行っていた。


選定のポイント

出光興産が、「電子申告連携の達人」を知ったのは、2012年夏に開催された株式会社ワークスアプリケーションズ主催の講演会であった。講演の中でNTTデータでは早くから法人企業の給与支払報告書等の電子申告に取り組んでおり、2014年1月の電子データ提出義務化も見据えた電子申告のサービス(「電子申告連携の達人」)を持っていること、また豊富な電子申告の導入実績を元に業務の効率化やコスト削減ができるという説明があった。

「電子申告連携の達人」の導入にあたっては、株式会社ワークスアプリケーションズのCOMPANYで出力される申告データがそのまま利用できるという点、「電子申告連携の達人」が電子申告を実施するにあたり大変便利な機能(提出先自治体の一括登録機能やメッセージボックスを管理する機能)があることが決め手となった。

導入の流れ

出光興産株式会社 人事部 福祉課 木下 千恵氏

出光興産株式会社
人事部 福祉課
木下 千恵氏

電子申告の導入にあたり、NTTデータからの事前の説明やアドバイスにより、早めの対応を行い、余裕をもって準備を進めることができた。

電子申告実施までの流れとして、11月に利用者IDの取得等の事前準備を行った。この際、電子証明書は、他部門で利用している証明書を利用することとした。またこの時期に「電子申告連携の達人」を週1、2回程度操作し、操作の習熟を行っている。12月に入ると、COMPANYから出力した仮の申告データを利用して、1月の本番を見据えて事前の申告データに内包されるエラーの把握(禁則文字、市区町村情報等)を行った。

1月に入って、年末調整後の最終申告データの修正を行ったが、初めての電子申告の利用ということも考慮して、丁寧に確かめながら時間をかけて修正を行った。この際、本番当日の処理中にエラーが出て手戻りが発生することを避けるため、申告データの修正はすべてCOMPANYで行っている。

電子申告の本番では、「電子申告連携の達人」を使ったCSVデータの取込み時も特にエラーは発生せず、またその後の署名と送信、電子申告送信後の受付完了通知確認まで、すべて合わせて約1時間程度で作業が完了した。「丁寧に確かめながらの準備を行ったことで、結果的にトラブルもなくスムーズに申告を終わらせることができた」と語る。

導入効果

  • ・ 導入効果として、主に「作業効率の格段の向上」と「コストの削減」が挙げられる。
  • ・ 作業効率の面では、申告書を準備するためにかかっていた申告データチェックの効率化と、提出先市区町村への仕分け、封入・封緘・発送作業の省略、また臨時の派遣社員の指示や管理が無くなった。具体的なコメントとして、「従来の提出市区町村ごとの仕分けや封入封緘、発送の作業を考えると、達人のボタン一つで自動仕分けしてくれることには感動すら覚えた。「電子申告連携の達人」の提出先一括登録の機能は、1件1件利用申請することを考えると、とても便利な機能だった。」と語る。
  • ・ また副次的な効果として、従来申告業務にかかっていた稼働を、他の業務に充てることができたという実感と、そもそも申告データを人事部が管理するようになったことで、自身の一層の申告業務に対する意識が高まったという効果も出ている。(定量的な効果は、こちらを参照)
  • ・ コスト削減の面では、直接的にかかっていた発送費・印刷費・紙代や臨時の人件費をほぼ削減することができている。

今後の展望・要望

出光興産株式会社 人事部 福祉課 戸田 ともみ氏

出光興産株式会社
人事部 福祉課
戸田 ともみ氏

出光興産では、地方税給与支払報告書の申告に電子申告を利用することによって大幅な作業の効率化や、コストの削減を実現することができた。しかし、電子申告を利用することによって感じた問題点もある。具体的には「指定番号」や「備考欄」等の記載方法や取り扱いについて、市区町村ごとに対応のスタンスが異なるという点である。電子申告で申告データの仕様が統一されたことにより、書面での提出に比べると個別の調整は格段に減ってきているが、それでもなお個別に調整が発生することは問題であり、今後すべての市区町村に対して統一的な仕様で提出ができることを望んでいる。

また、今後更なる業務の効率化として、5月に各自治体から通知される税額決定通知の、給与データへの反映に掛かる稼働やコストの問題の解決についても、税額決定通知の電子データでの通知の早期の100%対応等に大きく期待している。

今後については、「電子申告の処理は1名で行ったが、担当者が変わっても継続してスムーズに処理が行えるよう、運用手順書の資料化や利用環境の整備を図りたい」と語る。

「電子申告連携の達人」導入後の効果

申告データ作成・確認 2名5日間 → 1名3日間
※情報システム部様の稼働は電子申告導入後、0
印刷物の仕分け・封入・発送 4名5日間 → 1名1時間
人件費(派遣社員分) 4名7日間 → 0
印刷費(外部委託費)、郵送費、紙代 電子申告導入後、0

電子申告利用の申告・申請フロー

お客様プロフィール

本社 東京都千代田区丸の内3-1-1
設立 1940年3月30日(創業1911年6月20日)
資本金 1,086億円
事業内容 石油精製並びに油脂製造、販売
石油化学製品の製造・販売
石油、石炭、地熱、その他鉱物資源の調査、開発並びに採取
農業薬品、農業用資材並びに化学薬品製造業
電子機能材料の開発、製造および販売
各種化学工業用および環境保全用機械設備・機器の設計、施工、製作および売買
不動産の売買、賃貸借、管理
コンピューターソフトウェアの開発、販売およびコンサルティング
URL http://www.idemitsu.co.jp/

※ 記載されている内容は2014年5月現在のものです。

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