HOME > 導入事例 > 帯広信用金庫様

帯広信用金庫様

帯広信用金庫は、北海道帯広市に本店を置き、地域との共存共栄を目指して、十勝管内32店舗で地域密着型の営業を展開している。
同金庫では、預金利子税の納付書作成および納付手続きを各店舗で行っているが、毎月発生する納付書の作成・チェック業務に加え、業務ノウハウや処理レベルを全店舗で維持することに課題を感じていた。
こうした課題を解決するため、帯広信用金庫では「電子申告の達人 カスタマイズオプション(外部連携)」と、NTTデータ北海道が開発した「申告データ作成ツール」を組み合わせて導入し、預金利子税の本部集中処理および電子納付を実現した。
その結果、これまで全32店舗の担当者および役席者が毎月30分~1時間をかけて行っていた業務が、本部の担当者1名と検証者1名による約20分程度の作業で完結する運用へと刷新された。金庫全体の稼働時間は約98%削減され、削減した時間を顧客対応などのフロント業務へ活用できるようになった。

お客様導入事例パンフレット(帯広信用金庫様)

導入前の課題と導入の経緯

DX推進部 副部長 後藤 功順氏

DX推進部 副部長
後藤 功順氏

帯広信用金庫では、預金利子税の納付業務を長年、各店舗の業務として運用してきた。納付に必要な金額自体は、しんきん共同システム(以下「共同システム」という。)の月次処理により出力されていたものの、その数値を基に手書きで納付書を作成し、納付手続きを行っていた。

納付書に手書きするにあたっては、帳票のままでは視認性が低く納付書への転記ミスが発生しやすいという課題があったため、「未払諸税納付事務ツール(Excel)」という独自の中間ツールへ一度再入力する運用での工夫を行いながら、各支店で国税・地方税それぞれ4種類、計8枚の納付書を起票していた。

こうした背景を受け、DX推進部では「納税業務の本部集中処理」と「電子納付」を両立できる仕組みが抜本的な解決策になると考え、情報収集を開始した。銀行や他信用金庫の事例をインターネットで調査する中で、「電子申告の達人 カスタマイズオプション(外部連携)」にたどり着いた。

達人シリーズのユーザーレビューには、同様の課題に対し、電子申告の達人を活用した解決事例が紹介されており、「まさに求めていた仕組みで、達人にたどり着いた時は涙が出るほど嬉しかった」と話す。
また、達人シリーズの開発元が、共同システムやe-Taxと同じNTTデータグループであることから、システム連携や将来的な拡張性への信頼感も高まり、導入検討を本格化させることとなった。


導入と運用開始に向けた準備

DX推進部 部長 山崎 玲一氏

DX推進部 部長
山崎 玲一氏

導入にあたっての最大の課題は、「共同システムが出力するCSVデータ」と「電子申告の達人が取り込む中間ファイル」をどのように連携させるかであった。

変換ツールについては自社開発も検討したものの、属人的なプログラミングになるリスクや、税制改正・共同システムの仕様変更時に発生するメンテナンス負荷を懸念し、NTTデータ北海道へ開発を相談した。
NTTデータ北海道では、共同システムの出力仕様、達人向け中間ファイルの作成仕様、納付書データの集計ロジック、金庫固有情報を吸収するマスタ仕様などを整理したうえで、「申告データ作成ツール」を開発した。

同ツールは、共同システムのCSVデータをインポートし、電子申告の達人向け中間ファイルをエクスポートするという2ステップで利用でき、シンプルで分かりやすい操作性を実現している。また、金庫ごとに異なる納税方法(本部一括・店舗別)、解約差金の取り扱い、店舗情報などをマスタ設定で柔軟に調整できるため、帯広信用金庫に限らず、全国の共同システム利用信用金庫にも展開可能な汎用性を備えている。

さらに、NTTデータ北海道はツール開発だけでなく、「電子申告の達人 カスタマイズオプション(外部連携)」の導入支援も実施。ネットワーク環境に起因する問題の切り分けや、メッセージボックスの運用方法などについても助言を行い、電子納付運用に対する不安を一つひとつ解消しながら、円滑な運用開始を支援した。


導入効果

総務部 副部長 安田 弘貴氏

総務部 副部長
安田 弘貴氏

預金利子税の本部集中処理および電子納付により、特に大きな効果として挙げられるのが「稼働時間の削減」と「業務品質の向上」である。

従来は、全32店舗の担当者および役席者が毎月30分~1時間をかけて、納付書の作成、オペレーション、検証を行っていた。
現在は、
① 共同システムの帳票・CSVを確認

② 申告データ作成ツールで中間ファイルを生成

③ 電子申告の達人で中間ファイルを取り込み、一括送信・ダイレクト納付
という一連のフローを、本部の担当者1名が約20分で処理し、検証者によるチェックも数分で完了できるようになっている。
作業を本部に集約しつつも、電子化とツール連携により「本部だけが忙しくなる」ことなく、金庫全体として約98%の稼働時間削減を実現した。
削減できた時間は、店舗における顧客対応・営業推進など、より付加価値の高い業務へと振り向けられるようになったという。

また、納付書作成における品質向上も大きな効果である。これまで課題となっていた手書きによる転記ミスや、担当者異動に伴う処理レベルのばらつきは、本部で共同システムの算出データを基に一元的に納付データを生成・処理することで解消され、安定した業務品質を確保できるようになった。

運用面では、分かりやすい操作マニュアルに加え、「電子申告の達人 カスタマイズオプション(外部連携)」の操作手順がツリー構造で整理されているため、初めて操作する職員でもマニュアルに沿って問題なく対応できている。
さらに、担当者交代時の属人化を防ぐため、DX推進部と経営企画部主計担当が連携し、金庫内独自の運用に即したマニュアル整備も行っている。

加えて、副次的な効果としてペーパーレス化も進展した。従来は各店舗で多数の帳票や納付書を印刷・保管していたが、本部集中と電子納付により紙の出力がほぼ不要となり、保管スペースの削減や紛失リスクの低減にもつながっている。

今後は、預金利子税以外の税務業務についても、各所管部門の事務実態を踏まえ、さらなる効率化の検討を進めていきたいと考えている。


今後について

集合写真

帯広信用金庫では、今回の預金利子税の本部集中処理および電子納付の取り組みを、DX推進におけるモデルケースと位置付けている。
各店舗の事務負担を軽減し、職員が顧客接点やコンサルティング業務により多くの時間を割ける環境を整えることは、地域金融機関としての価値向上において重要なテーマである。

今後も、各店舗に分散している定型的なバックオフィス業務を洗い出し、本部集約やシステム連携による自動化を進めることで、金庫全体の業務効率化と生産性向上を図っていく考えだ。今回の取り組みで得られた知見を生かし、DX推進部を中心に、他の納税事務や本部各部門が所管する業務についても、順次検討を進めていく方針である。

一方で、電子申告を取り巻く制度・システムに対する期待もある。現在、国税はe-Tax、地方税はeLTAXと、それぞれ異なるシステムが運用されており、仕様や画面構成、認証方法の違いから、利用者側での運用設計に一定の工夫が求められている。
電子納付のさらなる普及に向けては、e-TaxとeLTAXの操作性やユーザーインターフェースの統一、手続きの一体的な運用が重要であると考えており、今後、国や関係機関での議論と改善の進展に期待している。

今回の取り組みを土台として、帯広信用金庫は、さらなるDXを通じた業務改革を推進し、地域への価値提供の高度化に取り組んでいく。

電子申告とダイレクト納付を利用した納付フロー

お客様プロフィール

感謝状

帯広税務署からの感謝状

本店所在地 帯広市西3条南7丁目2番地
創業 大正5年5月26日
出資金 12億60百万円
URL https://www.shinkin.co.jp/obishin/
帯広信用金庫は、十勝の発展を使命に地域とともに歩む金融機関。資金繰り支援にとどまらず経営課題の解決にも取り組み、地域密着型金融を通じて地元事業者の持続的成長を支えています。

※ 記載されている内容は2026年3月現在のものです。

株式会社NTTデータ北海道

株式会社NTTデータ北海道

坂東氏 菊地氏 田中氏(写真左から)

金融ビジネス事業部 金融システム部
北海道札幌市北区北10条西3丁目9-2
THE PLACE SAPPORO 3F

Tel:011-281-7093

このページのトップへ